【5秒でご案内】症状検索ページもご利用ください

【保護者必見】起立性調節障害による吐き気の原因と対処法

本日の予約状況

「毎朝、気持ち悪いと言って動けない」「朝ごはんを食べると吐きそうになる」——そんなお子さんの様子に、どれほど胸を痛めているでしょうか。病院に連れていっても「異常なし」と言われ、でも症状は続いて、正直なところ途方に暮れているという親御さんが、当院にも毎月多くいらっしゃいます。

この記事では、起立性調節障害が引き起こす吐き気のメカニズムと、日常生活でできる対処法について、できる限り分かりやすくお伝えします。「なぜ朝だけ気持ち悪くなるのか」が分かるだけで、お子さんへの接し方がきっと変わってくるはずです。

院長:吉川

「怠けているわけじゃないのに、なぜ朝だけこんなに辛いんだろう」と悩んでいる子どもたちをたくさん診てきました。吐き気は起立性調節障害のサインのひとつで、放置するほどこじれやすい症状でもあります。この記事を通じて、少しでもお役に立てたら嬉しいです

目次

そもそも、なぜ朝になると吐き気が起きるのか

起立性調節障害による吐き気は、「朝起き上がる」というたったそれだけの動作が、身体に想像以上の負担をかけることで生じます。健康な人なら無意識にこなしている起立の動作も、この疾患を抱えるお子さんには大きなハードルになっているのです。そのメカニズムを理解することが、適切なケアへの第一歩になります。

起立すると脳への血流が一時的に低下する

人は立ち上がった瞬間、重力の影響で血液が下半身に集まります。健康な人の場合は自律神経が瞬時に血管を収縮させ、心拍数を上げることで脳への血流を維持します。ところが、起立性調節障害のお子さんではこの調整がうまく機能せず、脳が一時的に血液不足の状態に陥ってしまいます。

この脳血流の低下こそが、吐き気・めまい・頭痛・倦怠感といったさまざまな症状の引き金です。特に朝は血圧が下がりやすく、身体が最も起き上がりを苦手とする時間帯のため、症状が強く出やすくなります。

副交感神経優位の状態が朝まで尾を引く

夜、私たちの身体は副交感神経が優位になって休息モードに入ります。朝になると今度は交感神経にバトンタッチして「活動モード」に切り替わるのですが、起立性調節障害ではこの切り替えが遅れたり、うまくいかなかったりすることがよく起こります。

副交感神経が優位なままだと、胃腸の働きも鈍くなります。消化管の動きが低下した状態で朝ごはんを食べようとすると、胃が受け付けられずに吐き気として現れます。「朝ごはんを食べると余計に気持ち悪くなる」という訴えが多いのは、まさにこれが理由です。

午後になると楽になる理由

「午前中はひどいのに、昼過ぎになると元気になる」という波があるのも、起立性調節障害の特徴のひとつです。時間が経つにつれて自律神経の切り替えが追いついてくるため、午後には血流も安定してきます。これは決して「仮病」や「怠け」ではなく、身体の仕組み上、当然の経過なのです。

吐き気を悪化させてしまう日常生活の落とし穴

起立性調節障害による吐き気は、日々の何気ない習慣が積み重なって悪化するケースが非常に多いです。お子さん自身も「なぜ気持ち悪くなるのかわからない」と感じていることが多く、親御さんも対処に困ってしまいます。まずは症状を悪化させやすい行動を把握しておくことが大切です。以下のような習慣が、知らず知らずのうちに症状を重くしている可能性があります。

急激に起き上がろうとする

目が覚めた瞬間にバッと跳び起きるのは、起立性調節障害のお子さんには大きな負担です。急激な体位変換は血圧の急落を招きやすく、そのまま吐き気やめまいに直結してしまいます。目覚めたらまずベッドの上でゆっくり体を起こし、足を床に降ろして数分間そのままの姿勢を保つ——このワンクッションが意外なほど症状の出方を変えます。

水分が不足している

水分不足は血液量の減少を引き起こし、血流の低下につながります。起立性調節障害のお子さんはただでさえ循環が不安定なため、脱水気味になるだけでも症状が顕著に悪化します。一日を通じてこまめに水分を摂ることが基本中の基本ですが、特に起床直後と活動前の水分補給は最優先で意識してほしいポイントです。

塩分が足りていない

塩分には血管内の水分量を保持し、血圧を維持する働きがあります。一般的な健康観点からは「塩分を控えましょう」と言われがちですが、起立性調節障害においては適度な塩分摂取がむしろ重要です。医師の指示のもと、水分と合わせて塩分も積極的に補うことが基本的な生活管理のひとつとして推奨されています。

長時間同じ姿勢でいる

長時間横になっていたり、逆に立ちっぱなしの状態が続いたりすることも、血液循環を乱す要因になります。特に下半身の筋力が弱まると、重力に負けて血液が足に溜まりやすくなります。適度な身体活動や、横になる時間と活動する時間のバランスを意識することが回復への近道です。

睡眠リズムが乱れている

夜更かしによる睡眠の乱れは、自律神経のリズムを崩す直接的な原因になります。「夜は眠れないのに朝は起きられない」というサイクルに一度入り込むと、そこから抜け出すのが難しくなります。完璧な規則正しさを求めるより、就寝時間を少しずつ早めていくことを目標にするほうが、継続しやすくなります。

親御さんが今日からできる、5つのサポート

起立性調節障害のお子さんへの接し方は、実は症状の経過に大きく影響します。「早く起きなさい」という声がけひとつでも、お子さんにとってはプレッシャーになって症状を悪化させることがあります。正しい知識を持ったうえで、お子さんに寄り添うサポートをしていただければ、回復のペースがぐっと変わってきます。

① 「仮病」ではないと理解する

これが何より大切なことです。見た目には元気そうに見えることも多く、午後には普通に動けることもあるため、誤解されやすい疾患です。しかし、起立性調節障害は身体的な疾患であり、本人がさぼっているわけでは決してありません。まずご家族が理解し、お子さんを信じてあげることが、精神的な安心感をつくり、回復の土台になります。

② 起こし方を工夫する

朝の声がけは「もう何時だよ!」より「そろそろ起きようか、ゆっくりでいいよ」のほうが圧倒的に効果的です。起床30分前から少しずつ光を取り入れたり、枕元に水を用意して目が覚めたらすぐ飲める環境をつくったりする工夫が助けになります。「急かさない、でも諦めない」という姿勢で関わることが重要です。

③ 水分と塩分の補給を習慣にする

一日に必要な水分量の目安は体重1kgあたり約40mlとされていますが、起立性調節障害のお子さんには1.5〜2リットルを目標に水分を摂ることが推奨されます。食事中や食間にこまめに水を飲む習慣をつけることに加えて、味噌汁や漬物など日常の食事の中で自然に塩分を補えるよう工夫してみてください。

④ 学校や周囲と連携する

症状への理解が学校の先生や周囲に広がっていると、お子さんが安心して通えるようになります。遅刻や早退が続く場合は、担任や養護教諭に病状を説明し、可能な範囲での配慮をお願いしておくと、本人の精神的負担がぐっと軽くなります。一人で抱え込まず、周囲を巻き込んでいくことが回復を早めるうえで大切なことです。

⑤ 症状を記録する

吐き気やめまいがいつ、どんなときに出やすいかをメモしておくと、傾向が見えてきます。「朝の起床直後に強い」「食事後に悪化する」「寝不足の翌日は特にひどい」といった記録は、治療の方針を立てるうえでも非常に役立ちます。スマホのメモアプリなど気軽に使えるもので十分ですので、ぜひ続けてみてください。

起立性調節障害が起こす吐き気と、他の病気の違い

吐き気は様々な疾患で起こる症状のため、起立性調節障害だと決めつけず、まずは医療機関で他の疾患を除外することが重要です。見分けるポイントを知っておくだけでも、判断の目安になります。

特徴起立性調節障害による吐き気胃腸炎など消化器疾患
起きやすい時間帯朝〜午前中に強い時間帯を問わず出現
他の症状めまい・頭痛・倦怠感を伴うことが多い腹痛・下痢・発熱を伴うことが多い
午後の経過午後から夕方にかけて軽減する時間帯による変化が少ない
発症年齢思春期(小学校高学年〜高校生)に多い年齢を問わない
検査結果血液検査や胃カメラで異常が出にくい検査で異常が見つかることが多い

上記のような「朝だけ気持ち悪い」「検査で異常がないと言われた」というパターンが続くなら、起立性調節障害の可能性を念頭において専門家に相談することをおすすめします。

鍼灸・整体が自律神経に働きかける理由

「病院の薬を続けているけれど、なかなか改善しない」というご相談を本当によくいただきます。薬物療法は症状の緩和には有効ですが、乱れた自律神経のバランスそのものを整えるには、身体の内側からのアプローチが必要になる場面も多くあります。そこで見直していただきたいのが、東洋医学的なアプローチです。

鍼灸が自律神経に効果的な理由

鍼灸は、ツボへの刺激を通じて自律神経系に直接働きかけることができます。特に副交感神経の過剰な優位状態を是正し、交感神経とのバランスを整える作用が期待できるため、起立性調節障害との相性はとても良いと感じています。小児はりと呼ばれる接触鍼(皮膚に刺さない鍼)を使えば、お子さんが怖がることなく受けられるのも大きな利点のひとつです。

整体が血流改善に働きかける理由

姿勢の乱れや背骨・骨盤のゆがみは、自律神経の通り道である脊髄神経に影響を与えます。特に首・肩まわりの緊張が強いお子さんの場合、その部位のゆがみを整えることで頭部への血流が改善し、吐き気やめまいが軽くなるケースが少なくありません。整体と鍼灸を組み合わせることで、より多角的なアプローチが可能になります。

当院が大切にしている「原因を見つける」という考え方

起立性調節障害の原因はひとつではなく、自律神経の乱れ・身体のゆがみ・生活習慣・思春期のホルモン変化・精神的ストレスなど、さまざまな要因が複雑に絡み合っています。だからこそ、どの要因が今のお子さんに最も影響しているかを丁寧に調べることが、根本改善への道になります。やみくもに施術をしても、原因が分からなければ一時的な改善にとどまってしまいます。

3種類の独自検査で「なぜ」を明らかにする

当院では、AI姿勢分析ソフトをはじめとした3種類の独自検査を通じて、お身体の状態を多角的に評価します。解剖学的な視点と東洋医学的な視点の両面から診ていくことで、「なぜこの子は吐き気が起きているのか」の答えを探していきます。数値として可視化できるため、ご本人やご家族にも納得していただきやすい形で説明できます。

小さなお子さんでも安心して受けられる

「鍼は怖い」というイメージを持つお子さんが多いことは、私もよく理解しています。当院では、皮膚に刺さない小児ばりや、痛みのない整体を組み合わせることで、小学生のお子さんでも怖がらずに受けていただける環境を整えています。実際に来院されたお子さんが「次も来たい」と言ってくれることも多く、それが私にとって一番うれしい瞬間です。

よくある質問

起立性調節障害の吐き気について、親御さんからよくいただく質問をまとめました。どうぞ参考にしてみてください。

何科を受診すればよいですか?

まずは小児科への受診をおすすめします。起立性調節障害の診断は小児科が専門であり、他の疾患との鑑別を適切に行ってもらえます。診断がついた後、薬に頼らない改善も視野に入れたいという場合には、鍼灸院・整骨院でのサポートを並行して検討してみてください。

朝ごはんは無理に食べさせるべきですか?

吐き気がある状態で無理に食べさせる必要はありません。食べられないときは、少量の水分補給だけでも十分です。消化に負担をかけない柔らかい食事や、温かいスープなどを少量ずつ摂ることから試してみてください。食べられるようになること自体が、回復のサインのひとつです。

学校は休ませるべきですか?

症状が重い時期は無理に登校させることが逆効果になることもあります。ただし、完全に学校と切り離してしまうと、精神的・社会的な問題が生じるリスクもあります。学校と相談しながら、遅刻登校や早退などの柔軟な対応を模索することが望ましいです。お子さんの状態を最優先にしながら、少しずつ生活リズムを整えていく視点を持っていただければと思います。

自然に治りますか?

軽症の場合は成長とともに改善していくケースが多いですが、中等度以上では1〜2年以上かかることもあります。早期に適切な対処を行うことで、回復期間を大きく縮めることができます。「様子を見る」という選択もありますが、症状が日常生活に支障を与えているなら、早めに専門家に相談することをおすすめします。

おわりに

「なぜ毎朝こんなに気持ち悪くなるのか」「自分の子どもをどう助けてあげればよいのか」——そんな問いを抱えながら、今日もネットを検索している親御さんの姿が目に浮かびます。焦る気持ちも、不安な気持ちも、私はよく分かります。

でも、ひとつだけ確かなことをお伝えしたいのです。起立性調節障害は、正しく向き合えば必ず改善できます。 お子さんの身体は、必ずその力を持っています。大切なのは、今のその子に合った原因を見つけ、適切なアプローチをとること。それだけです。

一人で悩み続けないでください。「もう少し様子を見ようか」と後回しにするほど、症状は長引きやすくなります。些細なことでも構いません。いつでも気軽にご相談ください。あなたとお子さんが「あの時相談してよかった」と思えるよう、誠心誠意、向き合わせていただきます。


院長:吉川

どんなお悩みもお気軽にご相談ください

住所
奈良県橿原市光陽町100-6
電話番号
0744-47-2003
定休日
日曜・月曜・祝日
ご予約・お問い合わせ
050-3645-3688
24時間受付中

気軽にシェアしてください
目次