
院長:吉川お気軽にご相談ください!


「朝になっても子どもがどうしても起き上がれない」「学校を休む日が続いて、このままでいいのか…」と、毎日心配しながら情報を探している親御さん、本当につらいですよね。起立性調節障害と診断されたとき、病院の治療と並行して「サプリメントで何か補えないか」と思うのは、子どものために動きたい親として自然な気持ちだと思います。
ネットで調べると「鉄分がいい」「ビタミンDを飲ませてみたら変わった」「マグネシウムが効果的らしい」という情報が次々と出てきて、何を信じればいいか迷ってしまいますよね。この記事では、栄養素とサプリメントの関係を正直にお伝えしながら、症状を根本から改善するために本当に大切なことを一緒に考えていきたいと思います。


お子さんのために何かできることをしてあげたくて、サプリを調べている親御さんの気持ち、本当によくわかります。栄養は確かに大切な要素のひとつですが、サプリだけに頼ってしまうと見落としてしまう大事なことがある。この記事でそのあたりを正直にお伝えしますね
起立性調節障害は自律神経の乱れが主な背景にありますが、栄養状態の偏りがその乱れをさらに悪化させているケースは決して珍しくありません。特に思春期のお子さんは成長にともなって栄養の需要が急増する時期にもかかわらず、食欲の波や食事の偏りから必要な栄養素が不足しがちです。
当院に来院されたお子さんの中にも、詳しく検査をした結果として鉄分不足やビタミン不足が確認されたケースがありました。そういった栄養の偏りが自律神経の働きを低下させ、症状を長引かせていた可能性があると感じる場面を、これまで何度も経験してきました。
鉄は血液中の酸素を全身へ運ぶために欠かせないミネラルです。鉄が不足すると脳や身体全体への酸素供給が滞り、慢性的な倦怠感・頭痛・立ちくらみが起こりやすくなります。これらは起立性調節障害の症状と非常によく似ています。
特に女の子では月経が始まると鉄の需要が急激に高まるため、気づかないうちに慢性的な鉄不足の状態になっていることがあります。食事だけで補いきれない場合、吸収率の高いヘム鉄を含むサプリメントを補助的に活用することも選択肢のひとつではあります。ただし、鉄は過剰摂取によるリスクもあるため、必ず量に注意してください。
ビタミンB6・B12・葉酸をはじめとするビタミンB群は、神経伝達物質の合成や自律神経の正常な働きを維持するうえで重要な役割を担っています。不足すると疲労感・集中力の低下・情緒の不安定といった状態が起こりやすくなります。
インスタント食品や加工食品が多い食事ではビタミンB群は不足しやすい傾向があります。食事の内容を見直すことが先決ですが、食欲不振が続いているお子さんの場合、サプリメントで一時的に補うという方法も考えられます。
マグネシウムは体内の300以上の酵素反応に関わる必須ミネラルで、自律神経のバランスを整えるうえでも重要な役割を持っています。不足すると筋肉のけいれん・頭痛・睡眠の乱れといった症状が現れることがあり、これも起立性調節障害の症状と重なる部分があります。
現代の食生活は精製食品が多く、マグネシウムが不足しやすい環境にあります。ナッツ類・豆類・海藻類・緑黄色野菜などを積極的に取り入れることが基本ですが、それが難しい場合にマグネシウムを補うサプリメントを検討することは有効な場合もあります。
ビタミンDは骨の健康だけでなく、免疫機能や筋力の維持、そして自律神経の働きにも関係していることが近年の研究で明らかになってきています。日光を浴びることで体内で合成されますが、症状がつらくて外出が減りがちな起立性調節障害のお子さんは不足しやすい傾向があります。
ビタミンDが不足すると筋力の低下・倦怠感・気分の落ち込みが起こることがあり、症状の改善を妨げる一因になることがあります。日光浴の習慣を意識しながら、必要に応じてサプリメントで補うことも選択肢に入れてみてください。
「いろんなサプリを試したのに、全然変わらない」という声を親御さんからよく耳にします。なぜでしょうか。それは、起立性調節障害の原因はひとつではなく、自律神経の乱れ・姿勢の問題・睡眠の質・心理的ストレス・下肢の筋力低下など、複数の要因が複雑に絡み合っているからです。
栄養不足が関係していたとしても、それは全体の原因のほんの一部にすぎないことがほとんどです。ひとつの要因だけにアプローチしても、ほかの原因が残ったままでは根本的な改善には至りません。サプリは「ひとつの要因を補う手段」として有効な場面もありますが、それだけに頼ってしまうのは危険です。
重要なのは、お子さんの身体に今何が起きているのかを正確に把握することです。その前提なしにサプリだけを続けていても、改善が遅れるばかりか、本当に必要な治療に踏み出すタイミングを逃してしまうことにもなりかねません。
どうしてもサプリを活用してみたいという場合は、いくつかの点に気をつけてほしいと思います。まず、お子さんの年齢・体格・体調に合った用量であるかどうかを必ず確認してください。成人向けの製品をそのまま与えることは避けるべきです。
サプリを始める前には、必ずかかりつけの医師や専門家に相談することをおすすめします。血液検査で実際に不足している栄養素を確認したうえで補うのが、最も安全で理にかなったアプローチです。思い込みで複数のサプリを重ねてしまうと、過剰摂取のリスクが生じることもあります。
また、添加物(人工甘味料・着色料・香料)が少なく、品質の信頼できるものを選ぶことも大切です。消化機能が落ちているお子さんには、吸収率の高い形態(ヘム鉄・キレート型マグネシウムなど)を選んであげると身体への負担も少なくなります。
サプリはあくまで補助的な存在であり、毎日の食事こそが基本です。タンパク質・鉄・ビタミンB群・ビタミンCを含む食品をバランスよく取り入れることを意識してみてください。赤身の肉・青魚・卵・豆類・緑黄色野菜・海藻類などが代表的な食品です。
水分と塩分の意識的な摂取も症状の安定に大きく関わります。起立性調節障害では血液量の不足が症状に影響していることが多く、1日1.5〜2リットルを目安に水分を補給する習慣と、適度な塩分摂取が立ちくらみや倦怠感の軽減に役立ちます。
さらに、朝食を抜くと午前中の症状が悪化しやすくなります。食欲がなくても、少量でも何かを口にする習慣をつけることが一日のスタートを安定させるうえでとても重要です。消化しやすいものから少しずつ始めてみてください。
19年以上の臨床経験の中で、ひとつ確信していることがあります。それは「症状を改善するためには、まず原因を正確に見極めることが何よりも重要だ」ということです。当院では、AI姿勢分析・神経反射テスト・東洋医学的な脈診と舌診など、複数の検査を組み合わせてお身体の状態を総合的に評価しています。
栄養面での問題が関係していると判断した場合は、食事指導も組み合わせながら、自律神経の乱れや姿勢・筋力の問題に対して整体や鍼灸をあわせてアプローチしていきます。サプリや薬に頼るだけでなく、身体全体の機能を整えていくことが根本改善への最も確かな道です。
「いろんなサプリを試したけど変わらなかった」というお子さんが当院に来院されるケースも少なくありません。しかしそのほとんどで、原因をきちんと特定して施術を続けることで、少しずつ確実に症状が改善されてきました。お子さんの身体は、正しいアプローチをすれば必ず応えてくれます。それを信じて一緒に取り組んでいきましょう。
ここまで読んでくださった親御さん、本当にありがとうございます。サプリひとつひとつを調べ、少しでも子どもの役に立てることを探している、その姿勢がお子さんの回復を支えている大きな力だと思います。
ただ、正直に伝えさせてください。起立性調節障害の改善において、栄養の補充はあくまでピースのひとつに過ぎません。身体全体の状態を正確に把握し、それぞれの原因にきちんと向き合うことが、遠回りのようで実は一番の近道です。一人で情報を集めて悩み続けるよりも、専門家に相談することで見えてくることがたくさんあります。
「何から始めたらいいかわからない」「病院の薬を飲んでいるけれど全然よくならない」「他の治療院では断られてしまった」という状況でも、どうか諦めないでください。当院ではお子さんひとりひとりの状態を丁寧に検査し、最短で改善できる方法を一緒に考えていきます。一人で抱え込まずに、いつでも気軽にご相談ください。

