
院長:吉川お気軽にご相談ください!


最近、キーンという高い音が耳の中で鳴り続けていて、気になって仕方がないという経験はありませんか。耳鼻科で検査を受けても「耳には異常ありません」と言われ、それなのに耳鳴りが止まらないという状況に不安を感じている方も多いのではないでしょうか。実は自律神経失調症による耳鳴りは、耳そのものではなく自律神経の乱れが原因で起こることがあります。
今日はそんな耳鳴りと自律神経の関係について、これまでの臨床経験を踏まえながらお話ししていきますね。耳鳴りで悩んでいる方の力になれたら嬉しいです。


耳鼻科で異常なしと言われても耳鳴りが続く方、実は自律神経が関係しているかもしれません
自律神経は私たちの体を無意識にコントロールしている大切な神経で、血管の収縮や拡張、内臓の働き、ホルモンのバランスなど様々な機能を調整しています。この自律神経が乱れると、全身にいろいろな不調が現れますが、耳鳴りもそのひとつになります。
自律神経には交感神経と副交感神経があって、この2つがバランスよく働くことで健康が保たれています。しかしストレスや疲労、睡眠不足などが続くと交感神経が優位になりすぎてしまい、体が常に緊張状態になります。そうすると血管が収縮して血流が悪くなり、耳周辺の血液循環も滞ってしまいます。
耳鼻科での検査で鼓膜や聴力に異常が見つからないのに耳鳴りが続く場合、耳そのものではなく別の原因が隠れている可能性があります。自律神経の乱れによって耳の内耳や聴神経への血流が低下すると、神経が過敏になったり誤作動を起こしたりして耳鳴りとして感じられます。
また、自律神経が乱れることで脳が音を正しく処理できなくなることもあります。本来なら気にならない程度の音を脳が過剰に認識してしまい、それが耳鳴りとして意識されてしまうというメカニズムも考えられています。
東洋医学では、耳と人体の根本的なエネルギーを生成する「腎」には深い関連性があると考えられています。腎は生命力の源である「精」を蓄える臓器とされ、成長や発育、生殖機能だけでなく、耳の機能とも密接に関わっています。
腎の働きが弱まると、耳への栄養供給が不足し、耳鳴りやめまい、難聴といった症状が現れやすくなります。加齢や過労、ストレスによって腎が消耗すると、耳のトラブルとして症状が出てくるというわけです。このため、東洋医学では耳鳴りの治療において腎の機能を高めることを重視しています。
自律神経の乱れからくる耳鳴りにはいくつかの特徴があります。ご自身の症状と照らし合わせてみてください。
自律神経失調症に伴う耳鳴りでよく聞かれるのは、キーンやピーといった高音の耳鳴りです。ジーという低音や、セミが鳴いているような音を感じる方もいらっしゃいます。音の種類は人それぞれですが、共通しているのは症状が波のように変動することです。
ストレスが強い時や疲れている時に悪化し、リラックスしている時には軽くなるという傾向があります。朝起きた時や夜寝る前など、静かな環境でより気になりやすくなることも特徴のひとつです。
耳鳴りだけでなく、他の症状も同時に現れることが多いのも自律神経失調症の特徴です。めまいやふらつき、頭痛、肩こり、首のこりなどを一緒に感じている方が非常に多くいらっしゃいます。
また動悸や息苦しさ、不安感、イライラ、不眠といった症状を抱えている方もいます。このように複数の症状が同時に出ている場合は、自律神経の乱れが関係している可能性が高いと考えられます。
自律神経による耳鳴りを悪化させてしまう要因についてもお伝えしておきますね。まず最も大きな要因がストレスです。仕事のプレッシャーや人間関係の悩み、将来への不安など、精神的なストレスが自律神経を乱す大きな原因になります。
睡眠不足や不規則な生活リズムも要注意です。夜遅くまで起きていたり、寝る時間がバラバラだったりすると、自律神経のバランスが崩れやすくなります。十分な睡眠がとれていないと体の回復が追いつかず、耳鳴りも悪化してしまいます。
その他にも過労や運動不足、偏った食生活、カフェインやアルコールの摂りすぎなども影響します。姿勢の悪さや首肩のこりも血流を悪くするため、耳鳴りを引き起こす要因になることがあります。そして見逃せないのが「耳鳴りへの不安」です。耳鳴りが気になって不安になると、その不安がさらに自律神経を乱し、耳鳴りが悪化するという悪循環に陥ってしまうことがあります。
自律神経による耳鳴りを改善していくためには、いくつかのポイントがあります。まず知っておいていただきたいのは、原因を特定することが何よりも重要だということです。
耳鳴りの原因は自律神経の乱れだけとは限りません。まずは耳鼻科で聴力検査や鼓膜の検査を受けて、耳そのものに問題がないかを確認することが大切です。メニエール病や突発性難聴など、早期治療が必要な病気が隠れている場合もあります。
耳鼻科で異常が見つからなかった場合は、心療内科や神経内科、ペインクリニックなどに相談するのもひとつの方法です。必要に応じて薬物療法やカウンセリングを受けることで症状が軽減することもあります。
薬だけに頼るのではなく、日常生活を見直すことも大切です。規則正しい生活リズムを心がけて、十分な睡眠時間を確保しましょう。質の良い睡眠は自律神経を整える基本になります。
ストレスを溜め込まないことも重要です。深呼吸やストレッチ、散歩などの軽い運動、趣味の時間を持つなど、自分なりのリラックス方法を見つけてください。お風呂にゆっくり浸かって体を温めるのも効果的です。血流が良くなると耳周辺への血液循環も改善されます。
食生活ではバランスの良い食事を心がけ、カフェインやアルコールは控えめにしましょう。スマートフォンやパソコンの長時間使用も首肩のこりを招くので注意が必要です。


当院では自律神経失調症による耳鳴りでお悩みの方に対して、東洋医学と西洋医学を融合させた独自のアプローチで施術を行っています。まず初回の検査で自律神経の状態、姿勢のゆがみ、筋肉の緊張、脈診や舌診などを詳しく調べて、耳鳴りの根本原因を特定していきます。
検査結果をもとに、全身の姿勢調整や自律神経を整える施術を行い、血流の改善を図ります。首や肩周りの筋肉の緊張を緩めることで、耳周辺への血液循環も良くなっていきます。鍼灸施術では自律神経のバランスを整えるツボに加え、東洋医学で重視される腎の機能を高めるツボを使い、体の内側から整えていくことができます。
耳鳴りに有効な代表的なツボとしては、耳の周囲にある聴宮(ちょうきゅう)、翳風(えいふう)、そして腎の機能を高める太谿(たいけい)や腎兪(じんゆ)などがあります。これらのツボを適切に刺激することで、耳への血流改善と腎の働きを高める効果が期待できます。
これまで多くの方が耳鳴りの改善を実感されていますが、大切なのは症状だけを取るのではなく、なぜ耳鳴りが起こったのかという原因から改善していくことです。一人ひとりの体の状態に合わせた施術計画を立てて、根本からの改善を目指していきます。
改善までの期間は症状の程度や発症からの期間によって異なりますが、早期に対処すればするほど改善も早くなる傾向があります。慢性化してしまうと時間がかかることもありますので、気になる症状があれば早めのご相談をおすすめします。
耳鳴りは放置しておくと慢性化しやすく、不安やストレスが増して悪循環に陥ることもあります。早めに適切な対処をすることで、改善までの期間も短くなりますし、日常生活の質も向上していきます。耳鼻科で異常なしと言われても諦める必要はありません。自律神経を整えることで耳鳴りは改善できます。
一人で不安を抱え込まず、どうぞお気軽にご相談ください。あなたの耳鳴りの原因をしっかりと見つけ出し、笑顔で毎日を過ごせるようサポートさせていただきます。

